仕事帰りに、ほぼ毎日寄るコンビニがありました。
駅からアパートまでの途中にある店で、夜十一時を過ぎると客もほとんどいません。
私が行く時間には、だいたいいつも同じ男性店員がいました。
三十代くらいでしょうか。
愛想がいいわけでも悪いわけでもなく、会計のときに「袋いりますか」と聞くくらいの、ごく普通の店員です。
私も毎回似たようなものを買っていました。
缶ビール。
おにぎりか弁当。
それと、タバコ。
ある晩、商品を持ってレジへ行くと、その店員が私を見るなりタバコの棚に手を伸ばしました。
「いつものですね」
いつも買っている銘柄でした。
少し驚きましたが、毎日のように来ているのだから、覚えられていても不思議ではありません。
「覚えてるんですね」
そう言うと、店員は少し笑いました。
それからは、私がレジへ行くと、何も言わなくてもタバコを出してくれるようになりました。
便利なので、特に気にしていませんでした。
しばらくして、レジへ行く前から用意されるようになりました。
ある日は店に入った瞬間、
「今日もこれでいいですか?」
と声をかけられました。
レジの横に、タバコと缶ビール、それから鮭のおにぎりが置いてありました。
全部、前の日に私が買ったものです。
「すごいですね」
思わず笑いました。
店員も笑いました。
「だいたい分かるんで」
少し変な言い方だなとは思いました。
それから何度か、同じことがありました。
店に入ると、すでに商品が用意されている。
ほとんど当たっていました。
気味が悪くなって、一度だけ試したことがあります。
普段は絶対に買わないカップ麺とオレンジジュースを持ってレジへ行きました。
その日もレジ横には、いつものビールとおにぎりが置いてありました。
店員は私の持っている商品を見て、
「あ、今日は違うんですね」
と言いました。
それだけでした。
なんだ。
単に買い物の傾向を覚えていただけか。
そう思うと、少し安心しました。
その数日後、自宅でテレビのリモコンを使っていると、電池が切れました。
単三電池が二本。
引き出しを探しましたが、予備はありません。
明日買おう。
そう思って、翌日の仕事帰りにいつものコンビニへ寄りました。
店に入って、電池売り場へ向かおうとしたときです。
「ありますよ」
レジから声をかけられました。
店員でした。
レジの上に、単三電池が置かれていました。
私はしばらく、それを見ていました。
「……なんで?」
店員は笑いました。
「そろそろかなと思って」
「何がですか?」
「あ、いや」
店員は電池を手に取りました。
「前にも買ってたと思ったんで」
私はその店で電池を買ったことがありません。
少なくとも、ここ数年は。
結局、何も買わずに店を出ました。
その日から、そのコンビニには行かなくなりました。
少し遠回りになりますが、駅の反対側にある別の店を使うようにしました。
自分でも気にしすぎだとは思いました。
たまたま電池を用意していただけかもしれない。
誰か別の客の商品だったのかもしれない。
でも、あの店員の、
「そろそろかなと思って」
という言い方が、どうしても頭から離れませんでした。
一週間ほど経ったころです。
仕事から帰ると、アパートのドアノブにコンビニの袋が掛かっていました。
見覚えのある袋でした。
いつもの店のものです。
しばらく玄関の前で立ったまま、それを見ていました。
触りたくありませんでした。
でも、そのままにもできません。
袋を外して、中を確認しました。
缶ビール。
鮭のおにぎり。
いつものタバコ。
それから、ゴミ袋が一箱。
そのゴミ袋も、ちょうどその日の朝に最後の一枚を使ったところでした。
怖くなって、袋を床に置こうとしました。
そのとき、底で何かが鳴りました。
金属の音でした。
鍵が一本入っていました。
見覚えがありました。
入居したときにもらった、私の部屋の予備鍵でした。
寝室へ行きました。
机の一番下の引き出しを開けました。
予備鍵を入れていた場所は、空になっていました。
制作情報
生成AI:ChatGPT
モデル:GPT-5.6 Sol
制作:2026年9月
カテゴリー:人間の怖い話
タグ:ChatGPT
※本作品は生成AIによって制作されたフィクションです。

